支部レポート北から南から...大阪支部

〜当たり前の人間として、当たり前の生活を支える   支部長 鈴木 祥子

【大阪の概況と大阪支部のあゆみ】

大阪府は、今更いうまでもなく全国で東京都に次ぐ人口を有する西日本最大の都市であり約880万人の人口の内大阪市が約260万にと全体の約30%を占めています。

 ◎「大阪支部が発足する背景」

大阪府下では平成13年4月まで大阪の北側に位置する京都に近い枚方市に大規模な重症心身障害児施設(社会福祉法人 枚方療育園)が一ヶ所のみという状況が長年にわたり続いておりました。

昭和51年4月に国立療養所重心病棟が全国的に増設された時、大阪府のみが開設されることなく取り残されたのが、その後の大阪府の重症心身障害児施策.親の運動に大きな影響を与えたものと思っています。このために多くの重症児者は他府県にある、国立療養所重心病棟や重症児施設への入所を余儀なくされている。現在、他府県への施設には約二〇〇名近くが入所し、このうち大阪支部会員は数名のみです。

このような重症児者を抱える家庭に非常に厳しく、将来の展望のない現状に重症児者を抱える在宅家族と関係者の強い意志のもとに平成6年11月に大阪府支部「支える会」を発足(98%が在宅会員)させました。

支える会は発足当初から「重い障害があっても、一人の人間として人格と個性を持っていることを認識し、重症児者が、当たり前の人間として、当たり前の生活が続けられることを支えていく」基本理念に、名称も「大阪府重症心身障害児者を支える会」としました。家族の他に、重症児者に関わられる多くの福祉関係者、医者、看護婦、教師等が会員になり、運営委員となって、親としての発想と専門化としての意見、経験があいまつてバランスのとれた会となっています。


 ◎現在の支部状況
   平成13年4月現在の会員数は189名

 入所会員 「四天王寺和らぎ苑」(平成13年4月開設、入所定員100名)会員 3名

「枚方療育園」(昭和44年4月開設、入所定員400名)会員 0名

他府県及び重心施設でない施設入所      5名!!
      ●  賛助会員  28名

         重症児通園実施施設

 大阪府 A型 1ヶ所(大阪府)、B型 3ヶ所(大阪市)

【活動状況】
  在宅.高齢者部会

● 介護教室 大阪府下では養護学校卒業後の進路として、無認可の作業所を選択(これに頼るしかない現状)されることが多く、日常の生活で重症児者をサポートする作業所職員やヘルパー等を対象として介護教室(重症児者介護の基本と摂食対応)を支部発足時から毎年延べ10日程度支部独自で継続して実施してきました。

 ● セミナー(年一回)、講演会(数回)実施。毎年、その時事に見合ったテーマで開催してきました。
  強度行動障害部会

毎年数回の講演会、研修会等を重ね、強度行動障害を示す方たちの児.者一貫したシステムの研究を深め、その為の専門機関の設置にむけて取り組んできました(毎年「報告集」を発刊)。専門家といわれる方々ですら正しい理解と対応が不十分であるという実態に対して「最も弱いものをひとりももれなく守る」という「守る会」の理念を基本においてこれからも活動していきます。

 大阪市分会
   大阪市は政令指定都市でありながら重症心身障害児施設がなく、重症児者に対する援護について大阪市行政に働きかけてきました。平成10年度より2ヵ年にわたり、大阪市分会代表者も「重症心身障害児者に対する援護施設のあり方」検討委員会に加わり、討議を重ねてきました。委員会の意見具申を受けて大阪市では平成15年4月開所予定で重症心身障害児施設の建設助成が13年度予算で計上され、明るい見通しがたちつつあります。

平成13年8月にはヘルパー養成、ガイド派遣事業等を行うため、別にNPO法人資格を取得し立ち上げ、在宅者支援体制を整えていこうとしています。

◎ 「支える会」ホームページの開設

平成10年度より「支える会」を多くの関係者に理解頂く為、催し物の案内など、重症心身障害に関する様々な情報等を提供しており日々アクセス数も増加してきております。訪問お待ちしています。ドメイン名(http://www.sasaeru.or.jp/


【今後の活動の課題と方向】

  4月開所の重心施設「和らぎ苑」入所の親の会組織化への協力と会員増加を図る

在宅会員組織の拡充と共に、ニーズにあった活動の展開が望まれる(都市部においては90%が在宅)

 府下で2ヶ所目の重症心身障害児施設が開所されたとはいえ、既に定員100%になり、今後入所が必要となる重症児者を考え、更なる施設増の運動が必要である。

  強度行動障害を示す人たちに対する支援策の構築にむけての取り組み。

 

  最後に大阪は重症児者の人数からしてまだまだ施設が不足していることもあり、生まれ育った地域で家族と共に生活を続けたいと思っている重症児者が多く、それらの方々に対し在宅福祉サービスの拡充等を目指す運動を進めていきます。そのために更なる事務局体制の強化と、運営委員を中心に会員の結束に努めていきたいと考えています。